2023年1月21日土曜日

ラテン語のテキストをしっかり学ばず、ざっくり眺めた。日本語の「てにをは」に相当するものがラテン語の名詞では活用語尾になり、格変化がある。それにあわせて形容詞も変化する。ってことでよろしい? 

動詞はやはり変化する。3つの法(直説法・接続法・命令法)と6つの時制(現在・未完了過去・未来・完了・過去完了・未来完了)、2つの態(能動態・受動態)、2つの数(単数・複数)、3つの人称(一人称・二人称・三人称)があるようだ。

単語レベルであれこれ変化するので、語順は自由が効くらしい。SOV型。発音はローマ字読みでよい。母音が少ない。この2点は、日本語話者には有利では?

昨日は寝不足でお昼寝したかったのに、「3限がなくなったから」と4限セミナーの学生が来て、進路相談? あれこれ出来るけど、何をしたいのか分からないそうだ。

「やりたいこと」と「やるべきこと」と言うから、「たとえば?」「生きる=やりたいこと、働く=やるべきこと、ですよね?」「そお?」「生きるために働かなくてはならない、働くために生きる。。あれ?」「働いている時も生きてるよ?」「家族のために働く!」「お父さん、生きがいは自分の中で完結してよ、って家族は重荷に感じるかもよ?」てな具合で。

真面目に勉強するけど、「何しに大学に来たの?」が分かっていないパターン。卒業資格のために単位が欲しい、留学のためにいい成績が欲しい、いずれも目的と手段が乖離している。「勉強したいから勉強する」にならない。だから「つまらない」し、つらい。チャイ語テキストに「学べば学ぶほど、ますます学びたくなる」と書いたけど、そういう学生は少ない、ってことですか?

でも私は教師なので、昨日は初級クラスにあれこれ持っていって、「なぜ大学でチャイ語を勉強するのか」を熱く語ってしまいまちた。もう「テストはやめようね」にしたので、「単位が取れればいい」学生はほとんど来なかったから、いい感じで今年度の授業は終了。来週も1日あるけど、オンデマンドにした。10年に1度レベルの寒波襲来の予報だし。

李清照「声声慢」の広東語が、なかなか面白い。入声で押韻する詞。

www.hkopenpage.com/playback/play.html?filePath=SongCi&id=17&t=20190615

2023年1月20日金曜日

寝そびれて、今日になったがまだ起きている。授業のある日に、これはつらい。この2冊の再配達が、ピンポーン♪ 「すみませーん、忘れてまして」と、9時半に来て。


夕方6時から8時に、と言っていたので待っていたが、「あれ? 明日かな?」ともう寝る準備をしていたのに。。ま、ふだん9時には寝ているとは、思わなかったのだろう。

『フランス語 初歩の初歩』をざっくり読んだ(聴いた)。幼児の3語文みたいな例文ばかりで、確かに初歩の初歩。音声がゆっくりなので、発音練習によさげ。

起きて出勤しまちた、ねむっ。

ラテン語のテキストも届いた。ラテン語は歯が全部そろっている若い時代の言葉、それが歳とるにつれて、人によってあっちが抜け、こっちが抜け、入れ歯にしたりインプラントにしたり、でいまのフランス語や英語になっている気がする。だからラテン語やってからフランス語とかのほうが、分かりやすいかも知れない。

それはちょうど、中国の雅楽八十四調と燕楽二十八調の関係に似ている。理論的には八十四調が考えられるし、儀式で用いることもあったが、実際に演奏されるのは楽器の都合などで二十八調、時代が下るともっと少なくなった、という。(☚リンゴが落ちようがカラスがこけようが、ニュートンは重力について考えた、の真似。なぜ春月先生がラテン語を?、の答え)

会話しなくていいなら、リエゾンとか練習する必要もなく、理屈を理解したら、ひたすら辞書ひきながら『星の王子さま』を読めばいい?

なんと! 『星の王子さま』のラテン語版もあるのだ。『紅楼夢』を古文で書き直すようなもの? ポチ♪ 2月末にアメリカから届く予定。昨晩の教訓を踏まえて、研究室宛にした。誰かが受け取って、メールボックスに入れておいてくれる。ありがたやー。

2023年1月19日木曜日

さぶっ。昨日はちょっと胃が痛くなった。例の騒がしいクラスに「なんで大学に来たの?」な学生が来たし。「そろそろ恥ずかしいと思わないとね」など、けっこうキツい言葉で叱っても、カエルのお顔。『28言語・・』の本を持っていって紹介したら、後ろの席の学生が前へ移動して、熱心に聴いてくれた。

狸さんお勧めの2冊、まずこれをポチ♪


授業前提で使うテキスト(解答なし)が多い中、これは解答もついている、とネット情報で。

帰りがけに近所の書店で、これも買った。音声はダウンロードだったが、63分だった。手ごろかな? 「英語とフランス語は、語彙が8割も共通している」だって。


フランス語は前任校時代、パリの学会へ行く前に半年くらい?、教室に通っていたのだった。大学でフランス語の先生を見かけるたびに覚えたフレーズで話しかけて、嫌がられていたっけ。「あなたはどこに住んでいますか?」「はいはい、お上手ですよ」てな具合で。

これで「フランス語通じた! 簡単!」なんて言ったらアホだと思うが、そういう学生が教室に来て、授業の邪魔をする。バイト先で中国人と片言で話して「通じた! チャイ語簡単!」って。きちんと勉強しないと「自分と同じレベルの中国人(に限らないけど)しか寄ってこないよ」と言ってみたけど、分からないだろうな。恐ろしいほど露骨で残酷なのに。

2023年1月18日水曜日

フランス語のテキストを、ざっくり眺めた。いや~、複雑すぎる。舌の奥を震わせる子音とか、ムリっぽ。喉を痛めそう。文法は、どえらい面倒くさい。ま、期限があるわけではないので、ゆるゆると。

ラテン語もネットで探ってみた。名詞の格変化とか、さらに面倒くさそう。口語ラテン語からフランス語とかになって、古典は四苦八苦しながら勉強するものに、なったんでしょうね。語順はけっこう融通がきくらしい。

言語によって、どこが手厚いか違うんだな、と思った。中国は、漢字。文字を覚えるのに、膨大な時間が必要。『28言語で読む「星の王子さま」』解説によると、世界の言語は6000ほどあるが、文字はさかのぼると数種類で、アルファベット系はエジプト象形文字がご先祖だって。

漢字は、「漢」字とはよく言ったもので、漢代にたくさん増えた。文体も、『史記』は引用が多くてさまざまだが、前漢末に宮中の図書整理をして、後漢になってそういう図書を使った研究と教育が進んでから、だんだん統一されて「漢文」になってきた。注釈つけながら古典を読みつないできたが、唐代の学者の注釈でまあまあ読めそう、となった頃に木版印刷が普及して、朱熹の「新釈」などが登場した。俗語多めの文学作品も増えた。

産業革命の影響は大きかった。大量に生産し、大量に輸送できるようになり、機械印刷で情報の拡散される量と範囲も増えた。自然科学が発展すると、新しい勢いのある国の言語が主流になり、漢文やラテン語(人文科学系)はマイナーになっていった。

文字の伝播って、主に宗教によるんだって。漢字文化圏の場合は、儒教の経典かな。アルファベット系はもちろん聖書。ほかにイスラム教のアラビア語圏とか、東南アジアのインド系とか。

量が質に転換した。たくさん見ていると、共通点が見えてくる。と、『28言語・・』の解説で思った。「28言語の特徴 対照一覧表」とか、すごく面白い。

2023年1月17日火曜日

こんな寒い日でした。黙祷。

正月に始まった「入声があると詩や歌はどうなるの?、を訪ねて」の旅は、ベトナム語⇒広東話(粤語)⇒杭州話⇒南宋の江南共通語(『古今韻会挙要』)で、ゴール白石君、上がり!

2021年6月6日から始まった「外国語ってどうやって習得するといいの?」の旅は、韓国語を独学でやって、音声付き初級テキストで発音と文法を勉強、『星の王子さま』(音声付きテキストがあればベスト)で語彙や言い回しを増やす、その先はどうぞ自由に自分の興味と必要の趣くままに会話でも読書でも、でやっぱりよさそう、と思った。教室では教師がサポートして、発音と文法は「身につく」まで練習(初級クラス)。『星の王子さま』の読解もサポート(中級クラス)。

音声を聴きながら音読して、知識が「身につく」まで量稽古。インプットしながら、短い日記を書いたり、ブツブツつぶやいたり、少しずつアウトプットも。こういったトレーニング方法を伝えることはできるが、実際にやるのは自分。自力でトレーニングできるまでを、教室ではサポート。

韓国語は業界のテイタラクもあって、あれこれテキストを買って右往左往した。昨日はネットで中国人向けの粤語や杭州話の授業を見ていたが、日本語からやるより近道な感じ。

ベトナムとフランスは関係が深くても、ベトナム語とフランス語が近いとは思えないが、これも縁だし、次はいよいよフランス語で『星の王子さま』かな? いちお『「星の王子さま」と学ぼう! はじめてのフランス語』というテキストを買ってあるのだ。


フランス語をやったら、次はラテン語へ? いま学校で教えている国語も英語もチャイ語も、文法はラテン語文法がもとになっている、というので。


もとは口語ラテン語から枝分かれの図。これ、表音文字だからこうだけど、漢字は表意文字だから、発音は時代や地域でさまざまだけど文字を見れば「読める!」で、知識を延々と伝えてきたわけですね。国や民族はけっこういろいろ、だったけど。

日本語の音韻もずいぶん変わりました、という動画があったよ。

関西と関東、知識人と庶民、まざった感じ。点と点をむりやり繋げると、こうなる、中国音韻学も。

2023年1月16日月曜日

もうすぐ春節よ♪

(1) 新年/春节专辑 05. 过年的传说 |睡前绘本故事合集|幼儿启蒙|早教动画|幼儿音乐歌曲|儿歌|童谣|动画片| - YouTube

あると思った、広東語の「千字文」。

(1) 千字文 - 粵語讀誦 男聲讀誦 (鍾偉明先生) - YouTube

学研『新漢和大字典』付録「唐宋音の源流ー杭州を中心とする江南共通語ー」(2132~2135頁)に、南宋の時代は北方から杭州に移住した人たちの話す言葉が共通語になって、禅宗の坊さんたちが聞き覚えて帰った「唐宋音(辞書では唐音)」がそれだ、とあった。

たとえば「行灯(あんとん、連濁してアンドン)」ですね。唐代長安音(辞書では漢音)なら「コウトウ」と読むだろうし、さらに前の時代に江南で修行した坊さんたちが聞き覚えて帰った発音(辞書では呉音)なら「ギョウトウ」と読むでせう。

われわれ文学畑は、漢字文献を音読みする場合は漢音にするが、仏教関係の人たちは呉音にする習慣があるそうで、書名や人名、全部そうだから、合同研究会に参加した関西にいる友人が「お互いに驚いた」と言っていた。

で、その江南共通語(14世紀頃の杭州語)の特徴としては、子音にまだ濁音があった他は、北方の中原共通語とほぼ同じで、その音色がそのまま日本の唐宋音の特色となった。具体的には、

①「-p」「-t」「-k」の入声音はあいまいな促り音となって合流し、口語ではその痕跡もなくなった。つまり入声音は消滅した。
②母音は、広い音が狭くなった。
③子音は、強い摩擦音が弱くなった。

全般的に「やわらかい」音になったみたい。こういった特色は、南宋の熊忠『古今韻会挙要』とそれを底本にしたらしい元・朱宗文『蒙古字韻』によくに現れている(周徳清『中原音韻』は北方語に偏している)、という。

白石君は、杭州よりもっと内陸の出身だけど、若い頃の作品はほとんど伝わっていなくて、江南へ行った30代以降の作品ばかり。なので「江南共通語」で詩詞を作った可能性が、高いかな。

というわけで、入声のあるベトナム語や広東語を深追いしても、白石君とはあまり接点がないかも知れないっす。正月から始まった私の「入声音があると詩や歌はどうなるの?、を訪ねて」の旅は、春節を前に「やっぱり自分の家がいちばん!」になりそう。

とりあえず『古今韻会挙要』をちょっと勉強するが、こんなのあった。

(1) 全世界都在学杭州话 - YouTube

(1) 【杭州话唱歌的正确方式】Let it go 杭州话搞笑版 Hangzhou Dialect - YouTube

「アナ雪」が替え歌みたいで、おもろい。

(1) 杭州话音档 Hangzhounese Phonemic Inventory, Vocabulary - YouTube

杭州話には有気音と無気音があり、けっこう儿化するのは普通話に似ているが、濁音もある。4:02「清音と濁音」、11:41「儿化」。

声調は7つ。第1声(33、陰平)、第2声(213、陽平)、第3声(53、陰上)、第4声(445、陰去)、第5声(13、陽去)、第6声(5、陰入)、第7声(2、陽入)。カッコ内の数字は音の高さで、1が低く5が高い。「陰陽」の違いは普通話に近く、「陽」のほうが「陰」より高め、上がり調子。12:15「声調」。で、入声は「-p」「-t」「-k」の区別はなく、「あいまいな促り音」。9:23「韻母41号~」。

吳語學堂 (wugniu.com)

漢字のいろんな方言音を検索できる。音声付き。

2023年1月15日日曜日

ベトナム語つながりでフランス語へ行こうかとも思ったが、まずは広東語へ。

『標準広東語同音字表』「広東語の語音類推法」(千島英一、1991年):「同じ中古漢語から発展してきた普通話と広東語には一定の関係があり、普通話の知識があれば、普通話から広東語音を類推することができる」「普通話と日本漢字音の知識を総合すれば、さらにより正確な類推が可能となる」

ベトナム語も広東語も、会話は要らないなら、発音をしっかり学んで、唐詩や宋詞を読めばいいと思う。広東語なら、そういう動画やテキストがたくさんありそう。


中古音で唐詩を読んでいる動画はたくさんあったが、宋代の南方音はそれでいいのか、どうか。

20年以上前のテキストだけど、発音が詳しそうなので、ポチ♪


ネットでもあれこれ見て、整理すると、まず広東語の声調は、


エクセルに矢印入れる方法が分かったぞぃ。黒字の六声、入声をいれると青赤緑の九調。平上去入それぞれ陰陽(入声は陰2つ)あって、合計9種類。黄色が平声、ほかは仄声。1声から9声まで、覚えやすく組み合わせた言い回しがある。たとえば、

三九四零五二七八六 (七は一でも同じ)
蕃茄醬牛脯面黑鴨肉

英語の解説、2:15から「三碗細牛脯面一百碟」で発音あります。
(1) 30 Words in HK - Introduction: 9 sounds 九音 - YouTube

子音は、元代以降に発達した「zh」のグループと「z」のグループがない。有気音と無気音の対立がある。はっきりした濁音はなく、鼻濁音「ng」がある(現在の香港では脱落して母音から始まることがあるそうな)。

喉の奥を使う子音(日本漢字音ならカ行)が多いかな。中古音の名残りが、こういうところに感じられる。たとえば「家」は広東語では「ga1(カー)」だけど、普通話では「jiā(チァー)」になった。

母音と文法は、普通話とほとんど同じ。発音表記はイエール大学方式がよく使われているみたい。これに慣れないと、だな。

ネットであれこれ見ていたら、すばらしい動画があった。バイオリンについての話だけど、どの分野にも通じると思ふ。

1993年に香港語言学学会が制定した粤拼 (えつピン、Jyutping、ユッピン) もあるんだなー。特にコンピュータ処理の分野で支持されているそうだ。漢字を広東語発音に変換してくれるサイトがあって、これを使っていた。「春暁」は、こう。

春眠不覺曉   ceon1 min4 bat1 gok3 hiu2
處處聞啼鳥   cyu3 cyu3 man4 tai4 niu5
夜來風雨聲   je6 loi4 fung1 jyu5 seng1
花落知多少   faa1 lok6 zi1 do1 siu2

六声(九調)が全部ある。入声の「不bat1=7」「覺 gok3=8」「落 lok6=9」、日本漢字音の「フツ」「ガク」「ラク」。漢詩を読みたい私としては、こうしてくれたほうが分かりやすいぞ! 高さ同じでも、入声は短いし。

春眠不覺曉   ceon1 min4 bat7 gok8 hiu2
處處聞啼鳥   cyu3 cyu3 man4 tai4 niu5
夜來風雨聲   je6 loi4 fung1 jyu5 seng1
花落知多少   faa1 lok9 zi1 do1 siu2


どうせ表記は漢字なので、使いやすいのがいい、ということですニャ。

平仄は、平声(平)と仄声(上去入)に分ける。平声が広東語では第1声(陰平)と第4声(陽平)になり、だいぶ音の高さが違う。普通話では第1声(陰平、高く平ら)と第2声(陰平、上り調子)になって、平=最後高い、仄=最後低い、こっちのほうが対立がクッキリする。ただし普通話では「陰(yīn)」「陽(yáng)」だけど、広東語では「陰(jam1 )」「陽(joeng4)」で、「陰」グループは高音域、「陽」グループは低音域、なんだね。

普通話は入声が消滅して、押韻が分かりづらくなった。入声で押韻する「江雪」、広東語では、

千山鳥飛絕   cin1 saan1 niu5 fei1 zyut6
萬徑人蹤滅   maan6 ging3 jan4 zung1 mit6
孤舟蓑笠翁   gu1 zau1 so1 lap1 jung1
獨酌寒江雪   duk6 zoek3 hon4 gong1 syut3

3:23から「江雪」

日本漢字音で「セン ザン チョウ ヒ ゼツ」「ドク シャク カン コウ セツ」なんてお経みたいに読むと入声は見つけやすいが、声調が落ちちゃうし。

帯に短しタクシーの流し、ちがう、襷(たすき)に長し、なんだなー。